就職して最初の大きな買い物が車だという方も少なくありませんよね。車があれば出来る事・楽しめる事は数限りありませんが、そのためには駐車場の確保などクリアしなくてはならない課題も幾つかあります。
中でも資金確保は最大の問題でしょう。しかし新車であれ中古車であれ、販売店でローンが組めますから、よほど高級車を購入しない限りは、若い方でもすぐに車を手に入れることができます。
そこで問題となってくるのがローン審査です。特にキャッシングを利用中の方や過去に利用していた方の中には、過去に延滞をしたことがあって不安をお持ちの方も居られるのではないでしょうか?
車ローン審査を突破するには、販売店審査の前に自分で自動車ローンを検討すること、自分の延滞の種類を知っておくこと、そしてそれに応じた審査時期や業者を選ぶということ、この3つがポイントになります。それぞれ順を追ってご紹介していきたいと思います。
車のローンの種類
車のローンと言っても、その種類は様々です。車を購入した際には、その販売店でローンを申込むのが一般的ですよね。ディーラーローンは、その販売店を通じて信販会社のローン契約をすることになります。
- ディーラーローン(販売店で契約)
- その他の自動車ローン(銀行、消費者金融等で各自契約)
ディーラーローン審査は一般に通りやすいと言われていますが、それは車を担保にしているからなのです。つまり返済ができなくなってしまった時には、車の所有権を失い、手放さなくてはなりません。
またローンを完済するまでの間に車を買い換えたり譲渡したくなった場合、その手続きが面倒だというのも、このように車が担保になっているからなのです。これが、ディーラーローンとその他のローンの根本的な違いなんですね。
ディーラーローン | 一般の自動車ローン |
---|---|
販売店で契約 | 自分で選んで契約 |
購入車が決まってから申込む | 購入車が決まる前でも申込める |
完済まではディーラーに所有権 | 購入時点で所有権がある |
車は担保であっても自由に乗ることができますから、所有権が販売店にあるからといって特に不自由だという訳ではありません。返済ができなくなったり、途中で買い替えたくなったりしない限りは、基本的に大きな違いはないとも考えられます。
本当ならばあちこちで検討するべきなのですが、手続きも面倒だし販売店でそのまま契約する方が多いですよね。しかし数は多くないのですが、そこで審査に落ちてしまうということもあるのです。
ディーラーローンは自分で選ぶことができないだけに、これはどうしようもありません。その場合は、他の企業や銀行などを探して、自分でローン契約するという形になります。
自分で申込む車ローン
しかしもしも延滞など心配な要素がある方ならば、むしろ先に自分で自動車ローン審査を受けておくのもいい方法なのです。このように自分で申込める一般の自動車ローンならば、審査に落ちてからというのではなく、事前に仮審査を受けておくことも可能なんですよ。
事前に審査を受けておけば、どのくらいならば借りれるのかも分かりますし、延滞などが審査に影響するかどうかも確認することができます。その上でなら、ディーラーローン審査を安心して受けることができるでしょう。自動車ローンは色々ありますから、販売店任せではなく、自分で選べばよりよい条件も期待できます。
消費者金融にも車のローンがあります。車専用のローンがない業者でも、目的ローンを利用することができますよ。このようなローンはカードローンではありませんから、最初に借りたら後は返済するだけで、利息も通常のキャッシングよりは幾分低くなっています。
カーライフローン
13.0% ~ 17.0% 100万円まで
本人確認書類
見積り書・請求書・領収書・免許証・自動車検査証など
目的ローン
6.3%~16.5% 1万円~300万円
本人確認書類
銀行届出印・収入証明書類(借入額が50万円超、他社合計が100万円超)
また銀行の自動車ローンも充実しています。多数あるのですが、キリがないので数件だけご紹介しましょう。
銀行 | ローン | 年利 | 限度額 |
---|---|---|---|
三菱東京UFJ銀行 | マイカーローン | 2.975% | 1000万円 |
住信SBIネット銀行 | Mr.自動車ローン | 1.775%03.975% | 1000万円 |
横浜銀行 | マイカーローン | 2.5%02.9% | 1000万円 |
三菱東京UFJ銀行のマイカーローンは、銀行から販売店へ直接振込んでもらえる手間要らずです。また住信SBIネット銀行Mr.自動車ローンは、他社からの借換えも可能になっていますし、横浜銀行は車検や修理にも対応可です。
自動車ローンには、信用金庫やJAバンクなど、これ以外にも様々な商品があります。その企業なりの特長が見られ、いずれも一考の価値は十分ありますよ。借りる借りないは別としても、販売店のローン審査前には、このような借入条件に一通り目を通しておくことをお薦めします。
気になる延滞の登録期間
このように販売店のローン以外にも、多くの選択肢がある車のローンですが、これも審査に通らなければ意味がありません。ローン審査に落ちる原因としては、何が考えられるのでしょうか。
ブラックなど必ず審査に落ちてしまうと考えられるような人ならば、敢えて車のローン申込みはしませんから、ディーラーローンで落ちてしまうような人は、手続きするまでは審査に受かると思っている人が殆どなのです。
勤続年数や年収などの属性にも大きな問題はないと思われる人も、予想外で審査に落ちてしまったり、また全額借入れることができなかったりするケースがあります。
その場合の原因で最も多いのは、やはり延滞なのです。但しブラックリストに載ってしまうような、2ヶ月を超える長期延滞をしたことのある人ならば、自分でも審査には通らないという自覚がある方が殆どでしょう。
しかしそれ以下の数日や数週間といった単位の延滞だったり、それがずっと以前のことだったりすると、うっかり忘れている場合もあるでしょう。また憶えていたとしても、この程度ならば大丈夫と安心し切っている方もいるかもしれません。
しかし、長期延滞でなくても、車のローン審査にひっかかる可能性はあります。登録期間は以下の通りですので、もしもまだ登録中であれば、これが原因で審査に落ちる可能性もあります。
短期間の延滞の場合は長期延滞と違って、延滞の頻度や程度、また他の条件との兼ね合いでも判断されます。しかしいずれにしても、延滞というのはローン審査にとって非常に悪い情報だということは憶えておいてください。
延滞 | 登録(閲覧)期間 |
---|---|
2ヶ月を超える延滞 | 5年間 |
2ヶ月以下の延滞 | 2年間 |
このようにたとえ軽い延滞であっても、一度やれば2年間は記録に残っていますから、それが審査に影響している可能性があります。数日程度であっても定期的に延滞をする人ならば、常に延滞の記録を参照されてしまうことにもなるでしょう。
延滞に気付かない?
そこで気になるのが、最近若い人の間で見られる携帯端末料金に関わる延滞なのです。この延滞の怖いところは、本人の自覚のないまま、延滞が長期に渡ってしまうことなのです。
但しこの延滞の問題は、スマートフォンなど携帯端末を購入した際、その代金を一括払いにした人には関係がないのです。またその代金を携帯電話料金と分割払いにしていても、毎月滞りなく支払いをしている人についても問題はありません。
これは端末料金に分割払いにしているケースで、なおかつ電話料金の未納をしてしまった場合に、初めて問題となるケースなのです。毎月電話料金の支払いをしていても、その中に端末代金が含まれていることは余り意識をしない方が多いため、こういう形の延滞が増えていると言われています。
携帯電話料金の滞納 | 信用情報への影響 |
---|---|
通話料金のみ滞納 | 影響はない |
通話料金+端末代金の滞納 | 延滞が記録される |
分割払いとは、そもそも毎月の支払い額も少なく返済が負担にならないというのが前提ですから、ローン返済分に無自覚になってしまうというのももっともな話ですよね。そこで電話料金を未納しただけと思い込んでいると、実際にはローンの延滞も同時に起こっていることになります。
電話料金の滞納だけならばまだ問題は少ないのですが、ローン延滞となってくると話は別です。2回分を越せばもうブラックですから、信用情報に長期に渡る大きなダメージを受けてしまうことになるのです。
しかもブラックになったという通知がいちいち届いたりはしませんから、車のローン審査などを受ける機会でもない限り、これに気づくこともありません。スマートフォンと車という若い方によくある組み合わせが、このようにブラック発覚のきっかけにもなり得るんですね。
《スマートフォンなど端末代金の分割払い》は、料金滞納にご注意!
このように携帯端末料金の延滞が原因で、知らない間に延滞が長引いてブラックになっているケースでは、当人にとっては何もかもが青天の霹靂で分からないことだらけでしょう。
車ローン審査に落ちてその原因がどうやら延滞らしいと思い当たっても、延滞が知らない間に起こっているため、一体いつになったら登録期間が終了するのか、本人にすら見当がつきません。
このような場合には、やはり一度信用情報の開示請求をして、自分の本当の延滞状況を確認しておくしかないでしょう。端末のローン延滞の記録が消えるまでには、以下に示す通り、かなりの時間がかかってしまうことになります。
- 延滞が解消するまでの時間
- ローンを払い終わるまでの時間
- 延滞の登録期間の5年間
この3つの合計が、延滞記録が消えるまでに要する延べ時間となります。信用情報の登録期間である5年は、端末のローン完済後からカウントが始まりますので、まだローンを完済していなければ、登録が消えるまでにはたっぷり5年以上は待つ必要があるのです。
例えば12回払いの第1回目から延滞して3ヶ月後に延滞解消したとすれば、15ヶ月プラス5年間、つまり6年半近く延滞記録が登録されていることになるのです。延滞に気づかず放置していれば、この期間は更に長くなるでしょう。
延滞の突破法
もう車の購入をすっかり決めてしまっているのに、ローン審査が通らないというのは辛いですよね。しかしやはり2ヶ月を超える長期延滞では、登録中だと審査に通ることは難しいと考えられます。
但し車のローンなど目的ローンは相談から入るところも多いので、大手や銀行、信金などでも応じてもらえる可能性があるかもしれません。
例えば携帯端末の延滞といったケースであれば、借入残高も低く、故意の延滞でないという理由で、情状酌量してもらえるケースもあるかもしれません。全額借入は難しいにしても、一部でもローンを組めればまた先が見えてきます。
中堅業者の見当も
しかし大手や銀行で難しいとなると、中堅の業者で相談をしてみるしか方法はないでしょう。目的ローンがなくても、通常のキャッシングで同じように借りることができますし、特に車購入という前提で申込む必要はありません。
小さな業者ではサイト上では条件がはっきりしていないケースもありますので、担保や保証人の必要など、しっかり検討してから連絡をとるようにしたいものです。申込や来店をしてからだと、後から条件を出された際に引っ込みがつかないこともありますよ。
担保や保証人が必要になるケースもあるので要チェック!
必要書類も複数必要な場合があるので要チェック!
軽い延滞だった場合には、延滞解消さえしていれば大手でも何とかなる可能性も高いのですが、全額借入が無理だという場合は、やはり購入計画を見直すことも必要になってくるかもしれません。購入時期を先送りするか、車のランクを下げるということも考えられます。
無理に予定通りの購入を強行するために、不足分を他から借りるということは避けた方がいいでしょう。今後は車のローンの返済をしていくことになるのですから、借入先は最低限で抑えておくことが、長期的にはコスト安に繋がります。
返せなかった時
余り想定したいことではありませんが、返済不能になった場合のことも考えておきましょう。
ディーラーローンの場合、返済不能に陥った場合は、乗っていた車の所有権が無くなることになります。しかし消費者金融や銀行で車のローンを借りた場合、返済不能時にも車はそのまま残ります。
借金返済は続きますので、結果的には車を売ることになるかもしれませんが、売るか売らないか、どこに売るか、いつ売るかについては、全て自分で決めることができるのは大きな違いだと言えるでしょう。
車ローンの種類 | 返済できなくなった場合 |
---|---|
ディーラーローン | 車を失う |
その他の車ローン | 車はそのまま・返済は残る |
そうならないよう、今回こそ延滞をしないようにしなくてはなりませんね。その点、消費者金融では返済相談や延滞の予防にも積極的ですので、返済に不安のある方にもお勧めできます。販売店のローンだけにこだわらず、事前に自分でもいろんな自動車ローンを検討してみてください。