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どんな影響があるの?銀行の借り入れと自動車審査の相互関係

自動車を購入するときにローンを組む人が多いと思いますが、その時に必ず行われるのが、ローン審査です。この自動車ローン審査で気になるのが、ほかから借り入れをしている時に自動車ローンを組むことはできるのかということです。

また逆に、自動車ローンを現在返済中でまだその借金が残っている時に、銀行から新たに別の借り入れをすることは可能なのかという疑問もよく聞きます。今回は、この二つのローンの審査における相互関係について解説していきます。

自動車ローンの審査に銀行借り入れは関係あるのか

まず、自動車ローンをこれから利用しようとしている人が聞きたいことの多くは、「ほかの借金があっても自動車ローンを組むことはできるの?」ということだと思います。結論から言えば、これは基本的には可能ですが例外が存在するということになります。

自動車ローンというのは、借金といっても考え方は分割払いに近いものです。自動車の代金は安くても数十万、通常では数百万という高価なものです。一般家庭における収入を基本として考えると、車の購入は、その収入のかなりの部分を占めることになります。

もちろん中には、収入が非常に高く、ローンなど組まなくても一括で代金を支払える層も存在しますが、それはあくまで少数派であり、ここでは省略します。そういった人たちはそもそもローンを組む必要もありませんし、ほかに借り入れをする状況に陥らないからです。

さて、こうした一般庶民レベルの収入で車をローンを組まずに購入するのは極めて困難であるため、自動車ローンというのは、形式こそ借金ですが、車を購入するために必須と言える支払い方法であるというのが、金融業者の基本的な認識になります。

具体的な審査って何を調べるの?

車を購入するときにローンを組むのは当たり前ということが理解できたところで、自動車ローンの審査では具体的に何を調べられるのかということについて解説していきます。

自動車ローンで最も重視される点は3つあります。

  • 契約者の年収はどのくらいあるか
  • 契約者の他の金融業者から借り入れしている債務残高はいくらか
  • 契約者が自動車ローンを返済完了するまでに収入を維持できるかどうか

契約者の年収ですが、とにかくこれが審査において最も重視されます。言うまでもないことですが、収入が毎月の返済額に見合っていなければローンを組むことはできません。具体的には、毎月の返済額が月収の4割を超えるようなローンを組むことは難しいでしょう。

他の金融業者から借り入れをしているケースなど

次に、契約者の他の金融業者から借り入れしている債務残高ですが、これは「借金の合計額」と「借入れしている会社数」の両方をチェックされます。つまり借金の合計額が高すぎても、借り入れ先が多すぎても(4社以上は審査で落とされやすい)ダメだということです。

最後に、契約者が収入を維持できるかについてですが、例えば、あと3年で定年退職する人が7年の返済プランを組むことは厳しいでしょう。定年退職後4年間で返済を維持できるか疑問視されるためです。基本的には働ける年数のローンまでしか組めません。

これらを満たすことができれば、自動車ローンで審査に落とされることはほとんどありません。自動車のディーラー側としてもできるだけローンで購入して欲しいので、よほど返済に難ありと判断されなければ自動車ローンを組むことができるのです。

肝心の銀行借入れと自動車ローンの関係はどうか

自動車ローンが重視するのは、上記の3点ですが、肝心の銀行借り入れがある場合、自動車審査にどの程度影響するのでしょうか。今回は、ほかの金融業者には一切の借金がなく、銀行にのみ借り入れをしているケースで考えます。

銀行の借り入れの毎月の返済額と、自動車ローンの毎月の返済額の合計が、契約者の月収の約5割を超えると、ローンを組むのが困難になります。自動車ローンを組むのは、長期借り入れに相当します。

長期借り入れにおける審査の原則は、「契約者が返済を完了するまでに金融事故を起こさない程度の各月負担額にする」ということです。この場合の負担というのは、生活水準に支障をきたさない程度の負担ということです。

つまり、銀行の借金の返済と自動車ローンの返済を同時に行っても、契約者が生活できると判断できる場合に限って、自動車ローン審査を通すということなのです。ここでは総量規制などは関係ありません。

銀行借り入れを新しくするときに自動車ローンが与える影響

今度は逆に、自動車ローンの返済中に、銀行から借り入れをしたいと考えたときに、その審査で自動車ローンの借金がどう関わってくるかについて考えていきたいと思います。

銀行の審査は、借り入れをしたことがある多くの人が思っているように、審査にはある程度の資格が必要になります。例えば、消費者金融では簡単に借り入れができるような人でも、銀行の借り入れ審査で弾かれたという人もいることでしょう。

また、消費者金融の借り入れに比べて、銀行の借り入れは、ほかの金融業者からの借金を非常に気にします。特に、3社以上の借り入れがあったり、それ以下であっても高額の借金がある場合、まず審査を通過するのは厳しいといってもいいでしょう。

そんな銀行借り入れですが、自動車ローンと住宅ローンに関しては、比較的寛容な審査をすることが多いです。要するに、自動車ローンをしているからといって、銀行の借り入れができないと決め付けるのは勿体無いということです。

意外と甘い銀行の自動車ローンに対する考え方

銀行が自動車ローンの有無を気にするかというと、実はそんなに気にしないのが実情です。もちろん、自動車ローンの時のように、この2つの返済額の合計が、契約者にとって返済するのが困難と判断されれば審査には通りません。

しかし、自動車ローンというのは、住宅ローンと同じく、対象物を購入するためにはやむを得ないものと捉えているため、銀行の借り入れにおいて、ほかの短期借り入れとは別の観点で評価されます。収入が問題なければ、自動車ローンは気にしなくてもいいくらいです。

とはいっても、銀行の借り入れをする場合には、ローン返済中は避けたほうがいいのは事実です。どうしても借り入れが必要なケースを除いて、長期ローンの返済中に新たに別の借金を作るのは金融事故の危険性を高めることになります。

まとめとして、銀行の借り入れ審査では、自動車ローンがあるからといってそれほど影響はないということです。そして、重視されるのは、自動車ローンの返済額と銀行借り入れの返済額の合計が、契約者にとって確実に返済できる額かどうかということです。

やってはいけない銀行借り入れ

最後に、これだけは絶対にやってはいけないという借り方を紹介しておきます。なぜわざわざこれを言うかというと、この事例が非常に多いからなのです。同時にトラブルになるケースも非常に多く、長期ローンを組むうえで知っておくべきことだからです。

それは、「長期ローンの返済に短期で借りた資金を充てること」です。何を意味しているのはよくわからない人のために分かりやすく言うと、自動車ローンの毎月の返済額を補うために、消費者金融や銀行から借りたお金を使うということです。

これだけは絶対にしてはいけません。多重債務に陥る危険性が非常に高く、これをやると結果的に支払う額は増えるだけでなく、心理的な隙ができるのが一番問題なのです。「いざとなったら他から借りればいい」という考え方を決してしてはいけません。

返済をするために借り入れをするというのが金融トラブルの入口です。自動車ローンや住宅ローンをする際には、返済をすべて図分の収入から捻出するつもりで組むことを強く勧めます。

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