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個人事業主でローン審査に通らないがお金が必要!どうすればいい?

困った時にお金を貸してくれるところは昔と比べて減ったとはいえ、消費者金融だけでも約2,000社あり、銀行も含めて考えるとまだまだ多くあります。対して、借りる側も今や10人に1人、情報によっては7人に1人、借り入れをしていると言われています。

その中で個人事業主は、何かとカードローンなどの使途理由が自由な融資では審査が通りにくいと言われています。

とはいえ、実際にお金が必要な場合はサラリーマンなどと同じはず。でもなかなか審査は通らない。そんな時はどうすればいいのか、考えてみたいと思います。

カードローン審査では個人事業主は不利?その理由について考えてみる

使途理由が自由なカードローンは、銀行や消費者金融を中心に多くが取り扱っています。また、多くの人が実際に利用しています。

カードローンで審査があるのは誰もが知るところですが、その審査についても、「過去の借入れの履歴が審査の重要なポイントになる」や「公務員が一番審査に通りやすい」、具体的な話だと「○○という消費者金融は審査が緩い」など、いろいろな情報がネットを中心に飛び交っています。

それらの情報の中で、個人事業主についての話も出てくるのですが、個人事業主に関しては、「審査に通らない」または「審査に通りにくい」という話がどうしても多く出てきます。

実は個人事業(個人企業)と言うのは一見少ないように思えるのですが、2016年のデータでは、日本の企業のうちの52.7%と半分以上を占めています。従業者数で見ると634万人と企業全体の11.9%にもなり、人数は企業比率に比べると少ないようにも思えますが、それでも見過ごせる数ではないことがわかります。

そもそも個人事業主の定義は何でしょうか。

個人事業主とは
株式会社などの法人の設定をしておらず、個人で事業を行っている人たちを指します。自営業。規模に制限はなく従業員を雇うこともできるのですが、売上額によっては税金の掛り方が変わります。

個人事業主、全員がカードローンを利用するわけではないのですが、それでも「個人事業主は審査に通らない、通りにくい」のが確かならば、かなりの人が困ってしまうことになります。これは、本当なのでしょうか。

審査は属性と信用情報によって通過するかどうかが決まってくる

カードローンでは、大きく分けると属性と信用情報でもって審査が行われます。

属性は、いわゆる借り入れに関する個人の情報で、それぞれの項目の一つ一つが点数制になっており、その点数の合計が審査通過の判断材料になります。最近では、大手消費者金融を中心に機械で審査されます。(最終的には人の判断ですが)

信用情報は、金融機関との取引の履歴情報になります。各金融機関は個人信用情報機関と言う所に会員登録し、個人の金融取引の履歴をそこに通知し登録します。その後、新たなローンの申し込み等があった場合に、個人信用情報機関に登録されている内容を照会、その履歴によって審査の通過判断の材料にします。

  属 性 信用情報
審査に影響がある項目 名前
年齢
住所
雇用形態
勤務先
勤続年数
年収
居住年数
居住形態
住宅ローンまたは家賃額
家族構成
固定電話の有無
健康保険の種類など
申込情報
契約額
延滞
強制解約
任意整理
民事再生
自己破産など

細かく言えば金融機関によって項目の違いはあるかもしれませんが、大よそこのような内容が審査通過の可否に影響を与えます。

属性で見ると不利?業種で見る個人事業主の立ち位置はどこ

属性で見た場合の個人事業主の状況ですが、これが大きなネックとなっていると言っていいかもしれません。

カードローンの審査において重要視されるのは、「安定した収入があるか」どうかです。

これは返済に大きく影響を与えるので、絶対外せない視点です。

そのことを踏まえて属性について改めてみると、それぞれの項目でつく点数によって審査の通過が決まってくるのですが、年収や雇用形態、勤務先は審査の中でも重要視されているのです。安定した収入を考えると当たり前と言われるかもしれません。

よく公務員が高評価されているのは、安定した職業として誰からも知られる通り、この点が良いとされるからです。

では、個人事業主の場合はどうなるのか。評価の良い順から並べてみます。

①公務員
②サラリーマン(大企業)
③サラリーマン(中小企業)
④契約社員・派遣社員・個人事業主
⑤パート・アルバイト
⑥専業主婦

こうやって見ると、個人事業主の立ち位置は、あまりいいとは言えないことがわかります。

もちろん、その点数の付け方やどれくらいの点数で審査に通るかはわかりません。同時に信用情報の内容でも審査の通過の可否が変わってきます。(信用情報は、それこそ一人ひとりの履歴で大きく違うので、ここではあまり触れません。)

しかし悔しいですが、例え高収入だとしても基本的な判断がこのようになっているのです。ある意味、不利と言えるかもしれません。

ちなみに医者や弁護士に関しては、個人経営だとしても評価は良いです。これらは安定した収入があると判断されるのですが、世の中のイメージもあるかもしれませんね。

余談ですが、消費者金融ではまず専業主婦は借り入れすることができません。銀行では借り入れできますが、配偶者に安定した収入があることが条件になります。

個人事業主は収入が高くなく安定していないと見られている?

なぜ個人事業主の属性がよくないのか。それは、先ほど触れた「安定した収入があるか」どうか、という点です。これが何より大切になってきます。

安定しているかどうかが問題になるので、一時的に高収入だったとしてもそれはあまり評価されないのです。

そういう意味で個人事業主の場合、たとえ収入が良いとしても、それが続くかどうかという点で審査に不利になります。

例え本人が大丈夫だと言ってもそれは通用しません。

ただし、経営年数が長く収入の安定性が見られたら審査の通過へと繋がっていきます。(借入限度額は、あまり高くないかもしれませんが…。)

また、「安定性」以外にも年収が低いという点も評価が下がってしまう所に繋がってしまいます。というのは、年収もまた審査通過のための大きなポイントになります。

しかし大抵の個人事業主は、節税対策として上手に経費を計上します。しかしその分、見た目として年収が低くなってしまうということが発生してしまうのです。

もちろん年収の額だけでは決まらないのですが、そもそも安定した収入に不安を持たれている上に年収が低いとなると、いよいよ審査の通過率が下がってしまうというものです。

事業性資金には使えないカードローンが多いのもネックになっている?

また別の問題として、個人事業主の場合、借入金の使い道が関係してきます。というのは、通常カードローンは、使い道は自由とはいえ、一部を除いて事業性資金として使えないことが明記されていることが多いからです。

個人事業主の場合、この点を不安視されてしまうのです。もし事業資金として使ってしまったのならば、もちろん契約違反になります。

しかし、それを融資した後で確認するすべはありません。その為、審査の方が厳しくなってしまうのです。

そもそも事業資金と生活費の使い分けは、状況によっては難しい所があるものです。(もちろん、税金の問題もあるので、いい加減ではいけないのですが。)

また事業主の中には、資金繰りが厳しくなった際に、ついつい生活費と混同してやりくりしてしまう方がいます。

なかなか難しい所ではあるのですが、大きな問題点の一つと言えます。

実は事業性でもOKや個人事業主専用のコースもある!心配は不要

もちろんだからと言って全く個人事業主誰もが審査に落ちるとは限りません。あくまで、評価が低く設定されていると言う話です。それだけで誰もが審査に通らなかったら、アルバイトやパートだって同じになってしまいます。

とはいえ、審査に通らなければ困ってしまうに違いありません。できれば審査に一発で通りたいのは誰でも同じです。

では、個人事業主の場合、どうすればいいのでしょうか。いくつかの方法はあります。

  • 個人事業主でもOKと明記しているカードローンに申し込む
  • 事業性資金使用でもOKのカードローンに申し込む
  • 個人事業主専用のカードローンに申し込む

これらの中から使途理由を考えて選んではどうでしょうか?

特に個人事業主でも借り入れできると明記している場合、資金使途が生活費ならば審査は他の人同様に通過の可能性は大いにあるのではないでしょうか。

個人事業主でも借入可能を明記している金融機関の一例

  • アイフル
  • モビット

もちろんきちんと明記していなくても個人事業主もOKな所はあるので、問い合わせるのもありですが、やはり明記してある方が積極的に対応していると思われます。

使途理由が自由でも事業性資金がダメなのと可能なのとがある

基本的にカードローンは使用使途が自由だが事業性には使えないと言いましたが、銀行は特にそのようになっています。

しかし、中には事業性でも使えるものもあります。

この場合、個人事業主のことを想定している分、他よりも個人事業主に対してのハードルが低いことが想定できます。となると、審査の面で他よりも審査通過の可能性が出てきます。

また実際に、最初は生活費として使うつもりで申し込んだが、後日、事業資金としても必要になった場合には重宝します。

生計費でも事業費でも借入可能の金融機関の一例

  • プロミス
  • アコム

審査が他より通りやすい個人事業主専用のカードローンがオススメ!

そして何よりオススメと言えるのが、個人事業主専用のカードローンではないでしょうか。

個人事業主専用のカードローンは、ビジネスカードローンとなっている場合もあります。専用と言ってもいろいろなパターンがあります。

  • 事業性を含む使途自由なカードローン
  • 事業性資金向けのカードローン

借入金の目的によって大きく分かれるところでしょう。

資金使途自由のカードローンの一例

金融機関名 商品名 融資額
利率(実質年率)
アコム ビジネスサポートカードローン 1~100万円・300万円 
12.0~18.0%(100万円)
12.0~15.0%(300万円)
プロミス 自営者カードローン 300万円まで
6.3~17.8%
ORIX ORIX CLUB CARD 500万円までのコースあり
6.0~17.8%

他にもいろいろとありますが、カードローンという意味で見ると銀行よりも消費者金融の方が、商品が豊富かもしれません。

なお注意点として、事業性にも使えるカードローンは、通常提出書類に事業内容等がわかる書類の提出が必要です。

必ず提出書類の確認をしましょう。

また事業性資金に限って借入可能という条件もあるのですが、やはり専用のカードローンもあります。

金融機関名 商品名 融資額
利率(実質年率)
アイフル 事業サポートプラン
(無担保ローン)
1~500万円
6.0~18.0%
オリコ 個人事業専用ローンカード
CREST for Biz
10万~300万円
6.0~18.0%
セゾン MONEY CARD EX 1~100万円
15.0%

どちらにしても事業性資金として使う場合、総量規制の例外になります。

総量規制とは、法律で年収の三分の一以上の貸付けを禁止していることです。対象は消費者金融になります。クレジット会社もカードローンに関しては同様です。

事業性資金として必要な場合、ある程度のまとまったお金が必要なことが多いので、この点はとても重宝するのではないでしょうか。

時間が掛っても構わない場合は公的な資金援助を選ぶことも可能

カードローンは、時間に余裕がない場合にすぐに利用できるよう対応されています。特に消費者金融のカードローンは対応が迅速です。銀行も昔よりも早くなったのですが、やはり消費者金融の方が、スピードが速いです。その代わりと言う訳ではないのでしょうが、金利は低くありません。

対して急ぐ必要がない場合、資金使途が事業性に関することになってしまうのですが、金利の低い公的機関から資金を調達する方法もあります。金利も1%台~5%とかなり低くなっています。
  • 日本政策金融公庫
  • 全国信用保証協会連合会 など

それ以外にも相談に乗ってくれる地方自治体もあります。また、地方にある銀行も地域企業の活性化に向けて融資を行っているところが多くあります。これらを利用するのも一つの手です。

審査に通りにくいと言われるがお金を借りられないわけではない!

ひと通り見ると、個人事業主は、確かに通常のカードローンの審査には通りにくいと言える要素がたくさん含まれています。実際にそう感じた人も多いでしょう。

しかし視点を変えて見ると、個人事業主であることがポイントと言える、個人事業主が対象となっているようなカードローンや、それこそ事業性資金として使えるカードローンはいくらでもあります。

個人事業主向けのカードローンは、そもそも対象が絞られているので、審査も他よりも通過しやすいと言えます。コースもいろいろと用意されています。

生活費か、はたまた事業資金か。その目的によってカードローンのコースを選択することもできます。もちろん、カードローンによってはどちらにも使えるコースもあるので、どんな場面でも使えるようにしておきたいのならば、事業性の制約のないカードローンを選ぶこともできます。

自身がどのような使い道としてお金を必要としているのか、今一度じっくりと考えて、申し込むカードローンを決めるといいのではないでしょうか。

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