カードローンを申し込む時にどうしても審査に通りたいからと言って、ついついいくつもの会社に申し込んでしまう人がいます。
切羽詰まっていれば仕方がないかもしれませんが、この複数への申し込みついては、「よくない」という意見が多くあります。何故でしょうか?
本当に複数申し込むことが良いのか悪いのか、またその理由についてお伝えしたいと思います。
いい?悪い?カードローンに複数申し込むことの良し悪しについて
お金が必要だからと銀行や消費者金融のカードローンへの申し込みを考える人は、一昔前のことを考えるとずっと増えました。銀行は元より、消費者金融に対しての悪いイメージが、今はだいぶ和らいだのも一因でしょう。
また、「お金が足りなければ、ないなりにやりくりする」というわけにはいかない世の中になっているように感じる人もいるかもしれません。いずれにしても、カードローンを利用する人が多いのは間違いありません。
しかし、ネックになるのが審査。必要だからと誰でも早々に借りられるとは限りません。
そんな状況の中、できるだけ審査に通りたいからと後先考えずに複数の消費者金融に申し込む人も多いのですが、これについて「止めた方がいい」という意見もあります。
複数社へのカードローン申込については、ネットなどでもこのように言われています。
- 気をつけないと申し込みブラックになってしまう
- 申し込むならば3社までに抑える
- 審査に落ちたらなら6ヶ月は新たな申し込みはしない
- 同じ会社に再び申し込んではいけない
これらは本当なのでしょうか。
1社ずつ申し込みする者もいるし、複数申し込みも間違いではない?
これらの内容について、「いやいや、そんなことはない」という人も中にはいます。「申し込むのは3社に絞らなくても、審査には影響ない」と言う様なことを訴えている情報サイトもあります。
例えばダイエット方法など生活している上でま逆の意見が対立するような場面は多くありますが、カードローンに関することも同様で、異なった意見はあります。
ではどちらが正解か?ある意味、どちらも間違っていないと言えます。
そう言うと、「ダメな情報だ」と思われるかもしれないのですが、それだけカードローン会社の対応がそれぞれで違ったり、申込者の属性も個々で違うからです。
申込者の名前から年齢、住所などの個人情報だけでなく、年収や勤続年数などの勤め先の情報。また、居住年数や住居の形態、固定電話の有無など、融資の有無の判断に必要なその人の様々な情報を指しています。それぞれの項目を一つ一つ見て、審査の可否判断材料にしています。
もちろん申込者も一般的な考え方で1社ずつ申し込む人もいますし、心配だからと一度に5社も6社も申込む人はいるでしょう。
ただし、全ての人がどんな審査にも通る訳ではないのも確かです。逆に各社の審査通過率が50%ないのを考えれば、審査に通りにくいと考える方が自然かもしれません。当然、人によっては、複数申し込みはオススメできないような方もいるでしょう。
となると、複数の申し込みに関して、ある程度の目安的なものは必要かもしれません。
どうして?複数申し込みが審査に影響すると言われるその理由とは
単純な視点で見て、複数社への申し込みがあまり審査に影響を与えないような属性の良い人はさておき、よく言われる複数申し込みが審査に影響を与えると言われる点について改めて考えてみたいと思います。
そもそも審査において、通過の有無に関係なくその理由は教えてもらうことはできません。当然、審査の各社の正確な判断基準もわかりません。あくまで想像するしかありません。
この点において、複数の申し込みは、融資側からこのように考えられてしまいます。
↓
「あちこちで申し込むということは、よほどお金に困っている」
↓
「きちんと返済できるか怪しい」
身近に例えれば、あちこちでお金を借りまくっている有人が「お金を貸して」と言ってくる、と考えればわかりやすいでしょうか。
収入が多ければ返済の延滞の心配は少なくて済むかもしれませんが、そうそうは誰もが借金が多額の場合、スムーズに返済できるかと考えた時にかなり不安が残りことはわかります。
ですので、複数申し込みで審査に落ちる数字ははっきりと明示していないものの、多少なりとも各社は、審査において不振に思う可能性は多いにあります。
申し込みブラックとは何?ブラックリストに載ってしまうの?
よく「申し込みブラック」と言っているのですが、これは一体何を指しているのかはある程度想像できると思います。
申し込みに関してブラック扱いになるような人たちであることには間違いないです。ただ、通常よく出てくるブラックとは違います。
一般的に「ブラック」と言われる人は、過去の借金において金融事故を起こしている人たちを指します。
過去の借金やクレジットの履歴が個人信用情報機関に記録されているため、各消費者金融をはじめとする金融機関でのローンやクレジット等の審査判断に影響を与えます。
個人信用情報機関とは、それぞれ消費者金融などから得た個人情報を含むローンなどのお金に関する情報を記録しておく機関です。各社は申し込みや契約があった場合、この個人信用情報機関にローン等の記録を登録するのです。
個人信用情報機関は3つあります。
- 日本信用情報機構(JICC)
- シー・アイ・シー(CIC)
- 全国銀行個人信用情報センター
新たな申し込みがあった場合、各社はその人の過去の借金等の履歴(この内容を信用情報と言います。)を個人信用情報機関にて照会をすることができます。各個人の属性内容の確認と共に、ここでの信用情報を見て審査の結果を出すのです。
その信用情報に傷がつているために審査に落ちてしまうような人たちは多くいます。審査に落ちるような金融事故内容でもって「ブラックになった」「ブラックリストに載った」と表現しているのです。
通常ブラックになるような金融事故はこのようなものがあります。
- 延滞
- 任意整理・民事再生・自己破産(総称して債務整理)
- 強制解約
- 債権回収 など
これらのブラックに対して、申込ブラックとは借りる前の申し込みに関するブラックで、複数社に申し込んだことは個人信用情報機関に記録として残ります。審査に落ちても申し込みの記録は消えません。
申し込み記録が多くあるがために「お金を貸しても返済してもらえないのではないか」と思われてしまい、審査に落ちてしまいます。
実際にはブラックリストというモノは存在しませんが、記録は残っているためにそう呼ばれています。
申し込みは3社までのその根拠は何?本当に3社でないといけない?
その申し込みブラックですが、何社までなら大丈夫で、何社だとダメなのか。最初に説明した通り、明確な数字はありません。
よく3社まで、という数字は確かに出ているのですが、これも法律で決まっている訳ではないし、どの会社も「何社まで申し込みをしたら審査に落ちます。」と言ってはいません。「○社申し込んでいる人は審査に落ちている」なんて統計を取っている訳でもありません。
ですので、3社というのは、はっきりとした根拠のある数字ではないのです。あくまで口コミや、各情報から推定した数字になるのです。
もちろん最初でも言った通り一人ひとり属性も違うので、皆が皆、3社で審査の可否が変わるとも限りません。
3社という数字は、おおよその目安として考える方がいいでしょう。
もちろん、申し込み先が少ない方が「返済は大丈夫か?」と考えた時に不振に思われる確率は下がります。中には「申し込み先は、2社までに抑えるべき」と言っている情報サイトもあります。
忘れてはいけない!総量規制の問題が絡めば審査の通過率は下がる!
ただ単純に申し込み先の数だけで見れば、3社ないし2社が目安とするのがいいと思われるのですが、それに関連して総量規制の問題があります。
過去、自己破産をはじめとする借金問題が社会的に問題となったために、貸金業法が改正された時に決められた法律の一つです。年収の三分の一以上の貸し付けは、消費者金融では禁じられることになりました。クレジットのキャッシング枠もそこに含まれます。ちなみに銀行は対象外となります。
総量規制により、消費者金融で借りられる上限額は誰もが自ずと決まってきます。これは、法律で決められていることなので、金額が変わることはありません。(内容によって例外はありますが)
ですので年収を考えた時に、複数の申し込みをしている人はこの点を慎重に見られる可能性があります。
審査に落ちた後の6ヶ月はどこからきた期間?どうして6ヶ月?
どこの情報でも「審査に落ちた場合、6ヶ月間は新たに申し込みをしない方がいい」と言っています。この点に関しては、正確な数字と捉えて問題はありません。
というのは、先に説明した個人信用情報機関での申し込みの記録がその期間残っているからです。
個人信用情報機関名 | 申し込みに関する記録が残る期間 |
---|---|
JICC | 申込日から6ヶ月を超えない期間 |
CIC | 申込日から6ヶ月を超えない期間 |
全国銀行個人信用情報機関 | 当該利用日から6ヶ月を超えない期間 (本人開示の対象は1年を超えない期間) |
これは、各個人信用情報機関にて明示されている期間になります。
その為、複数申し込みが審査に影響すると考えられるのが6ヶ月間ということになるのです。
これを超えれば記録は消えるので、「改めて申し込みをするならば6ヶ月経ってから」というのは、ここからきているのです。
記録は消えていない!同じ会社に再度申し込んでもまた審査に落ちる
個人信用情報機関の記録は6ヶ月経てば消えると言いましたが、消えない機関もあります。それは申し込みした消費者金融などの直接申し込みをした先の金融機関です。
延滞などの金融事故もそうなのですが、自社の記録は、個人信用情報機関の記録保存期間が過ぎてもずっと残ります。
会社によって複数の申し込みが審査に影響するかどうかは違いがあるので一概には言えないのですが、申し込み先によっては、6ヶ月過ぎて再度申し込んでも審査に落ちる可能性はあります。
もちろん属性も多いに関係しているので、例えば転職して年収が上がったなど、返済に関して好条件になっているならば兎も角、ただ単純に同じ所へもう一度申し込むというのは、少し考えた方がいいかもしれません。
消費者金融会社も多くあります。できれば他社へ申し込む方が、審査に通る可能性が上がります。
どうすればいい?どうしても審査に通りたいならばこの方法で
絶対的なものではないにしろ、複数に申し込むのはなるべく避けた方がいい理由に関しては、ある程度わかってもらえたのではないでしょうか。
しかし、「やはり心配だからいくつかに申し込みしたい」「複数に申し込んだら絶対に審査に落ちるわけではないのなら、申し込んでもいいじゃない」という方もいると思います。
では、もちろん絶対というのはないにしろ、どうしても審査に通りたい場合、どうしたらいいのでしょうか?
複数に申し込むならば同一日で2社ほどに絞って申し込む
複数の金融機関に申し込むことは審査に影響はあまりない会社もある、としたところで全くないわけでもありません。属性によっては、やはり通過率が下がるところもあるでしょう。また、どこの会社が大丈夫でどこの金融機関が審査の際にチェックされるのかもわかりません。
ならば、複数社としてもできるだけその数は少なめにしておいた方が間違いはないでしょう。
よく他の情報でも言われている2社に抑えた方がやはり無難でしょう。
また、申込日をいくつかにわけると、時間差で記録されるため、記録を照会する時にわかりやすくなってしまいます。できれば、同一日に申し込む方が、個人信用情報機関で照会してもタイミングによって気付かれにくいはずです。
例えもし、何かしらの理由で審査に落ちたとしても(審査に落ちる理由は様々です。)、自分でもいつ申し込んだのかが、何日かに分けている状態よりも覚えやすく、6ヶ月後もわかりやすいです。
複数に申し込むことが不安ならば細かく対応してくれるところを探す
審査にどうしても通過したいが、やはり複数に申し込むのはかえって不安な人は、1社に絞る代わりになるべく審査の緩い所に申し込む方が、通過率は上がります。
初めての方は大手消費者金融の方が申し込みに対してのハードルが低いでしょう。特に、今は簡易審査がどこの消費者金融のホームページにもついているので、まずは簡易審査を試してみるということをオススメします。
対して、元々過去に金融事故を起こしていたり、元々の属性があまり高くないと思われるような人は、規模の小さな消費者金融で、できれば直接現状を訴えられるような形で申し込みすると通過率が上がる可能性が高まります。
消費者金融会社の人間も鬼ではないので、困っているがしっかりと返済していきたいと言う意欲のある方には、相談に乗ってくれるはずです。
ただ中小規模の消費者金融の場合、知名度がない分闇金との違いがわかりにくいという難点があります。もちろん規模は小さくとも良心的な正規の業者はたくさんあります。とはいえ、優しいお面をかぶった闇金が中には紛れているのも確かです。
できれば事前に正規の業者かどうかの見極めをきちんとしてから、申し込みをするといいでしょう。
審査の前に!複数社相手でなくとも気をつけるべきこととは
複数の相手に申し込む以前の問題として、気をつけることがあります。特に複数の申し込み先の場合、いろいろな業者があるということを頭に入れておいた方がいいでしょう。
- 闇金と正規の業者の見極めを忘れない
- 借金をしていた過去がある場合、それも審査に影響を与えることを忘れない
- 過去の借金で金融事故が心配される場合は、個人信用情報機関で情報開示請求を行ってみる
- 必要書類も業者で違いがあるので、前もって準備しておくと審査がスムーズにいく
- 審査には真摯な態度で臨む
カードローンの審査にはいろいろな内容が加味されて通過の可否が決まります。それは忘れてはいけないことではないでしょうか。
申し込むなら一度に行う!そしてただ闇雲に申し込むだけではダメ!
前もって準備をしてから申し込みましょう。そして複数社に申し込むと決めたならば、一気にカタをつけるぐらいの勢いでもって望む方がいいかもしれません。
また、申し込み先も闇雲に決めるのではなく(それこそ闇金に捉まってしまう可能性が出てきます。)、できれば口コミなどを参考にして、複数社申し込みがあまり審査に影響していないような所を選ぶといいでしょう。
また、先に言った通り、それこそ「下手な鉄砲数打ちゃ当たる」方式はかえって不振を招くだけなので、できるだけ数を絞っていく方がいいのではないでしょうか。
必ずどこか審査に通るところはあるはずです。